FC2ブログ

12月28日470日目「静寂の旅路」紀伊半島東側

青森ー大阪 (60)


紀伊半島の旅を続けている。思ったより時間がかかっているのは観光もかねて伊勢では2泊したし、志摩にはライダーハウスがあり、そこの居心地が良くてここでも2泊した、野菜たっぷりの朝ごはんもすこぶる美味しくて。旅の途中、世界一周中のフランス人ご夫婦と出会ったり、旅の知り合いとも2人再会したり、こんな寒い時期にも出会いが充実していた。ちなみにテント泊すると当然ながらアホほど寒い。寝る前は着込めばそうでもないけど、明け方はいつも寒さと格闘する日々。

青森ー大阪 (57)


四日市までは交通量も多かったが、志摩を出たころには落ち着き、道は本当に田舎になった。いや、イイんですよこの田舎な感じが。関東に入ってから最近までずっと交通量が多く、街の中を走ることが多かったので、この静けさがとても新鮮であり、こういう田舎道にこそ旅の醍醐味を感じる。その土地の、季節の空気感が敏感に感じられるのものんびりとしたペースで走る自転車旅だからこその魅力だと思う。冬の午後のオレンジ色に包まれた静寂の道を、僕は前へと進んでいく。

青森ー大阪 (59)


小さな街の広場でテント泊。朝起きてテントのジッパーを開けると、10メートルほど先に地元の子供たちが横に整列するように並んで、みんな僕の方を何も言わずじっと見ていた。一瞬不思議に思ったが、僕は彼らに向けて無言でペコリと首を降って挨拶をした。すると彼らも礼儀正しくペコリと挨拶して、それからは僕なんて最初からいなかったような感じでみんな広場で遊びだした。子供ってよく分からんなーと思いつつ、可愛くて可笑しかった。

しかし紀伊半島、思ったより坂が多いし、キツイ。1日中アップダウンと格闘する日もあり、まるであの苦しんだ伊豆の坂道を彷彿とさせるようだった。また紀伊半島の道を走っていると、海側の道でさえ常緑樹の生い茂る山の緑が圧倒的な迫力であたりにそびえ、僕の視界に大きく広がって、その光景は圧巻だった。

さて、もう年の暮れ。年越しはどこで過ごそうか?

青森ー大阪 (58)

12月21日463日目「ファイナルラウンドのゴングを鳴らせ」愛知県・名古屋―三重県・桑名

青森ー大阪 (53)


朝が来た。目覚めの缶コーヒー、GEORGIAシリーズ名古屋限定の「でら!珈琲」を飲み干す、思えばこれが今回唯一味わった名古屋の味(?)名古屋にはたくさん名物があるけど、お金がギリギリになってきたからもうグルメにお金を出す余裕もないんだぜ。

青森ー大阪 (55)


名古屋を出発した僕は西へとさらに進む。大きな川が2つ、それぞれ長い橋で渡る。2つめの橋を渡ったころ、県境の看板が見えてきた。そこには「三重県桑名市」と書かれてある。おおお・・・三重や。そのおとなりのおとなりは大阪やんか!!今日はここで走りを終えることにした。近くにあった桑名名物の「時雨煮」のお店に入って近所に銭湯がないか聞いてみる。従業員の方と話しをすると、とても気さくに答えてくれたのだが、驚いたのが関西弁であったことだった。今朝いた名古屋では関東よりの言葉だったが、大きな川を2つ越えただけでここまで劇的に言葉が変わるとは思わなかった。もう関西弁が心にしみてしみて、旅が長すぎて若干自分の発するイントネーションもおかしくなっていたがここにきて一発で取り戻しました、ふるさとの言葉って、エエね。

さて、これからのルートですが、このまま西へと横断していくと大阪まで早く着くのですが、やはり紀伊半島をしっかり旅して大阪にたどり着きたいので、紀伊半島を海沿いの道でグルッと走っていこうと思います。しかしこの紀伊半島がどうにも長いようだ。地図上で見ると東京―名古屋の直線距離と同じくらい、もしくはそれ以上ありそうな感じ。これが大阪までの本当に最後の旅となる。さあ、行きまっせ!!

青森ー大阪 (54)

12月15日457日目「業務連絡:旅人が一人夜を明かしています。」静岡のとある場所

青森ー大阪 (51)


突然ですが、みなさんはコンビニで宿泊したことはありますか?

YES、私はあります。(どや顔)いや、どやって言われてもやね。

いや、宿泊とは言いすぎですが、そこに至った経緯を書こうと思います。

伊豆を経て、さらに静岡の旅を続けていた。テント泊をした翌朝、出発してのっけからものすごい向かい風が吹いていた。あまりに風が強すぎて、ペダルをこごうとしても度々バランスを失って自転車から降りるというのを繰り返していた。車道でそんなことやっていると危ないので、歩道に上がり、自転車を押して歩くことにした。そういや旅の歌人・種田山頭火の詠んだ歌に、

「何を求める 風の中ゆく」

とある。風に向かって歩く俺、カッチョエエ・・・と自分に酔いしれつつ、ごまかしつつ。

5kmほど何もない道を歩いてやっとこさ大きな道に合流した。ここにきて風も少しマシになった。しかしまだたった5kmほど進んだだけなのにひどく疲れた。

快適とは言えないペースで少しづつ西へと進んでいく。交通量が多く、景色も特によくはないし、相変わらず向かい風が吹いている。

1日中ペースも変わることなく日が暮れてきた。今日の寝所を探さないと。今日の向かい風でかなり疲弊してしまった、あと風呂に4日入っていない。風呂には絶対入りたいが、地図を見ると温泉施設の場所がどうにも中途半端な所で、寝所を確保できるかも分からない。もういっそ宿に泊まってしっかり疲れをとった方がイイのでは?そんなことを思っているとコンビニを発見した。そこのコンビニは店内にイスとテーブルがあって買ったものをそこで食べれるスペースがある。僕は缶コーヒーとパンを買って、食べながらこれからどうするかボヤーっと考えていた。すると店員のオバチャンが話しかけてきた。
「自転車で旅してるの?」
「あ、そうなんです。スイマセン、この辺りで安い宿ってご存知ないですかね?」
と聞くと、オバチャンはちょっと分からないようだったが、タウンページを出してきて、
「良かったらこれで電話して調べてみて。電話はお店の使ってくれてイイから。」
と言ってくれた。おお、何とご親切に・・・感謝です。

数軒かけてみたが、少し高いか、安くてもちょっと距離があり、すでに外は暗いので走る気にはなれなかった。
「あまりイイ所ありませんでした。」と言うと、オバチャンが、
「そう。まあ別にそこのイスで朝までいてくれるくらいはイイんだけどね。」と。
え・・・!?ここにいてイイんですの!?寒さをしのげるだけでむちゃくちゃ有り難い。僕は、
「スイマセン、じゃあ一晩ここに座っててもイイですか?」と聞くと、
「イイよ。私はもうすぐ帰るけど、次のスタッフにそう言ってくれたらイイから。」と言ってくれた。オバチャン、本当にありがとう!てゆうか風呂入るんちゃうかったん?→うん明日入る。疲れを取るのでは?→明日どっかでちゃんと泊まるぜよ。コイツいい加減(笑)

という訳で僕はコンビニで夜を明かすことになった。夕食ももちろんコンビニで。その後はコンビニ版のドラえもんを買って読んだり、テーブルに立てた肘に顎を乗せてうつらうつらとしてみる、時々バランスを崩して一人でビックリする。スタッフさんが変わったので、缶コーヒーやお菓子を買って事情(?)を説明すると、
「あ、聞いてますよー。」
と明るい調子で容認してくれているようで嬉しかった。どうやらさっきのオバチャンが引継ぎしてくれたよう。

あまり露骨に寝ることは出来ないので、座ったままマンガと、うつらうつらを繰り返し、朝が来た。するとまたスタッフさんが変わっていた。今度はどうやら店長さん?朝飯を買うと同時に一声かけると、
「あ、聞いてますよー。気を付けて行って下さいねー。」
と爽やかに応えてくれた。また僕の存在を引継ぎしてくれていたようだ。なんてみんな優しいのだろう、ご迷惑かけて申し訳ありませんでした、そしてありがとうございました。

翌日健康ランドに1泊しました。

Pagination

Utility

プロフィール

アマガエル♪

Author:アマガエル♪
自転車に乗って、旅して、撮る。

自称「自転車カメラニスト」のアマガエルです。

旅と日常を写真と、時々文章とともに綴ります。

◎カメラ
・OLYMPUS OM-1
・OLYMPUS E-5
・OLYMPUS E-620
・FUJIFILM NATURA NS
・VOIGTLANDER BESSA R2A
・SEAGULL 4A-107

◎自転車
・ARAYA RANDONNEUR RAN
・DAHON BOARDWALK

ご意見や、撮らせていただいた写真のデータちょうだいとかございましたらメールください。
goldhill_mino@yahoo.co.jp

カウンター