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熊野 天空と水を巡る旅 第4回 夕暮れと長い夜

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紀伊半島の旅、第4回目です。2日目後半の模様をお送りします。

昨日のゴール地点・川湯温泉にやっとこさ到着。そしてこの旅の終着地点・白浜を目指す。しかし事態は思いもよらぬ方向へ・・・。


***


さて、気合いを入れて走ろう。

ただ今午後3時・川湯温泉。ゴールである白浜までは50km越え。日没時間を考えるとまともに走れるのは4時間くらいか。

しかし一つ問題があった。白浜に着いたら自転車を袋に入れて電車で大阪に帰るわけだが、大阪の自宅最寄駅に着くための最終便が白浜発で8時くらいだというのだ。

4時間で50km以上をこぐというのはなかなかコンスタントなペースである。さらにそこから輪行の準備をするわけだ。相当バタバタすることが予想される、正直あまり間に合う自信がない。

しかしちゃんと考えて(?)ありますよ、フフフ、実は今回の旅は1泊2日の予定ですが、天候や休息も考慮して明日もう1日「予備日」として休みをとってあるのです。

ってゆうことで別に今日絶対に大阪に帰らなくてもいいのだ。だからその辺で野宿して明日朝にでも大阪に帰ってもいいわけだ、それでいいのだ、ってそんなんでええんか?笑 けっこうこの時すでにハナから諦めモードです^^;

まあ、あのですね、旅には余韻にひたる時間ってのもあっていいと思う。今日いそいで自宅という安全圏に帰ると余韻どころか、旅に出ていたことさえ記憶の中で幻になってしまう気もした。心のフィルムに写した旅の記憶を定着するために現像液にひたしておくための時間が僕にはもう少し必要だったのだ。

なんにしても山岳地帯は抜けておきたいのでガッツリ走ることに変わりはない。では行くぞ!

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20km先の峠の頂上まではダラダラと上り。トンネルがちょくちょくあり、テールライトを点けて走る。さすがに僕もやっとこさ走りの本気スイッチが入ったので(ホンマかいな)写真も撮ったりせず真面目にこぐ。しかし勾配はきつくないけど暑い、暑い。さすがに水分をとらないと。

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ハヒ~。ちょっとクールダウン。首筋にぬれ手ぬぐいも効いてます。

最初は気の遠くなるような数字が書いてあった白浜温泉への距離表示の看板も、少しずつその数字が減ってきている。この数字が減っていく感覚ってすごい励みになるんですよね、自転車乗りなら頷いてもらえるかと思います。

言うてる間に峠のてっぺん、小広峠というらしい。ここからは序々に下り基調。

近露(ちかつゆ)という集落に来た。A-copeがあったので休憩。A-copeって町のみなさんご存知ですか?日本を回った僕の感覚では地方に多い割としっかりしたスーパーで、ちょくちょく旅先でお世話になっているのですが、あまり都会では見たことはない。

でもこんな山に囲まれた場所に立派なスーパーがあるのは驚いた。近露という場所は熊野古道の重要な宿場町だったそうである。だからか、A-copeの周りは観光客向けのこキレイな食堂や雑貨店などもあり、賑やかで人のぬくもりがなんだかほっとする。

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太陽もだいぶと傾いてきた。峠を越えるとのぼりはほとんど無くなって、平地か下りばかりとなり、ぐんぐんと距離をかせいでいく、今まで上りが当たり前だったのでなんだか「恐縮です!」って感じです(?)

高い山が序々に視界からなくなっていく。山岳地帯も終わりというわけだ。白浜までの距離はすでに20kmを切っていた。これはもしかしたら今日中に白浜にはゴールできそうだ、もちろん大阪には今日帰れないけど笑

やがて太陽は隠れ、西の空はほんのりとオレンジ色の残照を帯びていた。キレイな夕暮れになりそうな気がする。とりあえず安全圏には来たと思ったので自転車を停めて夕暮れタイム。

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この2日ともキレイな夕暮れに出会うことができた。天気予報ではくもりがちだっただけにとてもラッキーだ。

白浜までラストスパート、残り15km。もう7時を回った。暗くなってきたが、山は抜けたのでライトを着けてゴールに向かう。途中テントを張るのによさそうな場所があったが、ここまできたら白浜まで行きたい、そして明日は温泉も楽しんで大阪に帰ればいいジャマイカ。

そして夜8時、とうとう白浜駅に到着。おつかれした!!さて、寝床だ。駅前の地図で公園やビーチがないか確認する。弁当はスーパーで買った、もちろんビールも。あとはちょうどイイ野宿場所を見つけるだけ、まあたやすいことだ。

白浜というのは関西では有名な温泉の町だ。夏は海水浴でも賑わい、パンダのいるアドベンチャーワールドもあったりね。

観光地ゾーンに入ると大きなホテルが次々と視界に飛び込んでくる。平日だけどさすが白浜、けっこうお客さんはいるようで、夜の散歩を楽しむ観光客がチラホラ。その中を銀マットを積んだ貧乏旅行者が通るわけだ、しかも野宿場所を探している。観光客の人はみんなお金を払って旅行しにきているわけだ。なんだかいきなり自分の姿がこっけいに思えてきた。なんだろうこのアウェー感は。

目星をつけた公園に向かう。しかし夜は入れないようにチェーンが、あれれ。ダメだといってる場所にずかずかはいりこむわけにはいかないので違う所を探す。しかし砂浜には「キャンプ禁止」の看板がどこにも立ち、駐車場にも全てチェーンがはってあった。

思った、ここはリゾートなのだ。適当にその辺で寝られたら商売にもならないし、景観だって損ねる。わかる、わかるけどどうしよう。本当に寝れそうな場所が全くみつからないのだ。

路頭に迷っていると午後10時、むしょうに腹が減った。広い駐車場のコンビニがあったので端っこに座り込んでさっき買った弁当を食べる。ご飯を食べると少しずつ落ち着いてきた。これからどうするのか?ひとついえるのは、明日の予定といえば朝になったら電車で大阪に帰るだけなのである。明日も旅するのであれば睡眠は確保しておくべきだろうが、帰るだけなのだから最悪寝なくてもイイわけである。

当たり前だが電車は駅から乗るもんだ。じゃ、もう駅におったらエエやんっとなり、僕は白浜駅で一夜を明かすことにした。

午後12時前、白浜駅に到着。実質これで今回の自転車の旅はここで終わりやね、お疲れ。安堵のため息、そして苦笑い。まさかこんな展開になるとはな。

さてここからが長いわけだ、始発までまだ6時間以上ある。すでに終電も終わった駅はシンと静かだ。幸いベンチがあり、街灯もしっかりついていたので、デジカメの画像を見たり地図を見たりしていたが、疲れが眠気とともにやってくる。

ベンチに横になるが虫がいて寝付けない。もう寝るのは諦める。ビールも開けちゃう、ウォークマンで音楽を聴く。夜の白浜はシンと静かだが、時おり代行のタクシーなどが駅前を通り過ぎる。

アルバムが1枚、2枚と終わる。ヒマなので時々散歩する、特に発見はない。そしてアルバムが3枚、4枚。ついに新聞配達のバイクが動き出す。まだ空は暗い。あまりにヒマすぎて駅前にあるパンダの親子の人形に話しかける、眠くて頭がおかしくなってきている笑

やがて、空から少しずつ闇が消えていく。そして僕は白い光に包まれる。

長い夜は終わった。


***


次回、最終回。(まだひっぱる笑)

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Comment

あり~

「眠くて頭がおかしくなってきている」
その気持ちよくわかります。
私も時々仕事中に・・・(^^;

さめ

寝床の決まらない心細さは身に沁みますよねぇ
観光地ほど旅モノに厳しいトコロはないです
しかし行程を噛みしめる時間も時間が持てたので
これはこれでアリであります(o^-')b
  • URL
  • 2013/08/09 21:48

アマガエル♪

ありーさん

睡眠は大事です。

時々、睡眠時間が短くても大丈夫という人がいると聴きますが、僕は絶対ムリです^^;

大阪に帰ってから爆睡しました笑

アマガエル♪

さめさん

これだけ経験(?)しておきながらやっぱり時々はやっちゃうんですよね。当たり前ですが明るいときでないと見つけづらいですね。

今でも地方に行ってイイ場所を見つけると「ここは寝れそう(寝てみたい)」とか必要もないのにクセで感じてしまいます笑

まあひとついえることは迷惑にならないように寝るってことが大事ですよね^^

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プロフィール

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Author:アマガエル♪
自転車に乗って、旅して、撮る。

自称「自転車カメラニスト」のアマガエルです。

旅と日常を写真と、時々文章とともに綴ります。

◎カメラ
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・OLYMPUS E-5
・OLYMPUS E-620
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・VOIGTLANDER BESSA R2A
・SEAGULL 4A-107

◎自転車
・ARAYA RANDONNEUR RAN
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ご意見や、撮らせていただいた写真のデータちょうだいとかございましたらメールください。
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